FROM SOFTWARE 解説

【AC6】G5 イグアス先輩によるパルスシールド講習会

シールドの扱い方について新米共を教育しろとミシガンの野郎から任されたから、この俺が直々にてめぇらを指導してやる。

小遣いの足しで来ているとはいえ、その内に背中を任せることになると考えりゃ、俺らの足手まといにならない程度にはしごいてやるから覚悟しとけ。

四脚やれタンク乗り志望だろうが、脚によってはシールドなんか要らねぇやら無縁とかいう調子付いた勘違いがあるなら、今のうちに根性叩き直しとけ。後でミシガンの野郎にどやされようが俺は知らねぇからな。

コーラルシールド

IB-C03W4:NGI 028

まず、技研の代物であるコイツに対する認識として「左腕が自由だ」とか「性能的にダンチ」だの持ち上げたがる台詞がテメェらの間でも飛び交うが、そんな都合よく世の中に最強なんて存在するわけがねぇと俺は思う。

冷静に考えりゃわかることだが、コイツもシールドである以上は回避行動であるブーストの使用制限や、四脚やタンクの場合も構えを取る武装の射撃時にシールド展開との両立はできねぇ。

イニシャルガード(IG)を連続で狙うような運用も不向きで、常に展開し続けるにしては残留衝撃の蓄積が大きく、ぶち抜かれてスタッガーに持ち込まれやすい特性も弱点だ。

どんな道具も結局は使いようってことで、コイツに信頼を置くのはともかく、過剰な期待を寄せるのは木っ端共の考えそうなことよ。衝撃値に対する詰め方が甘いとコイツによって封殺されることは確かだ。が、敵もそれに甘えて武装構成と動きが単調なヤツに出くわせば、そこさえ見極めて乗り越えれば勝機はあるってことだろうが。

パルススクトゥム

VE-61PSA

イニシャルガードができねぇ、防御性能が展開されるまでアイドリングを経て本領を発揮するシールドだ。

勝手に拾って積みたがる奴がいたら面倒だから今のうちに伝えておくが、コイツは特例だから間違っても他のシールドみてぇに敵機の目の前で展開なんてするんじゃねぇぞ。

シールドの展開を切り替える手癖のせいで気付いた時にはお陀仏なんて目に遭いたくなきゃ、ある程度逃げる算段をつけてスクトゥムの展開から仕切り直すことから考えた方がいい。

常時展開させるといっても、さっきも言ったがクイックブースト、アサルトブースト、構え武器の使用動作を制限する必要がある。扱うにしても、どんな攻撃も受け止めようとするクソ度胸が要る。俺もガラじゃねぇし余程の物好きな奴じゃなければ、その生半可なACに積んでも癖のある性能に振り回されるだけだ。

確かにそういう意味では左腕を塞がないコーラルシールドに軍配が上がりやすいかもしれねぇ。道具に適した立ち回りと慣れが必要という意味では、先に正面からの撃ち合いを想定した重火力と敵を捕捉し続けられる足回りやら、機体構成から考える必要があるだろうぜ。

アーキバスの製品だからまずお前らは扱わないだろうが、少なくとも何も考えないで撃ち合って勝てるようなレベルの敵は使ってこねぇ。だが、逆を言えばわざわざコイツを担いできた敵に、自分に対処法があるのかという視点を持つことだ。セオリーから外れて不意を突きてぇって奴なら一考の余地があるだろうよ。

あらゆる制約を乗り越えた先に組まれたACほど、厄介な奴はいねぇことは覚えておけ。

パルスバックラー

VP-61PB

パルスバックラーのカテゴリで大きな特徴はイニシャルガードに偏重した性能だ。

「被弾予測して事前に展開する技量」と大層な言葉で飾ってるが、要はアラートが鳴ったら構えることに集中できてればいいってだけだ。

その技量が本当にモノを言う人間が動かすAC相手ならともかく、プログラムでしかない無人兵器や攻撃の予兆がハッキリしている大型兵器相手には「避ける」より手っ取り早い回避方法として役立つだろうよ。特にMT相手なんてガキの手を捻るようなもんだ。

IGのダメージカットは回避方向の判断やEN消費の面で余裕がない時に頼りになるが、再展開のチャンスの少なさやオーバーヒートのリスクを踏まえると、肝心要のパイロットが冷静さを欠いたらその時点からデットウェイトにしかならねぇ。

少なくとも、お前らが相手をするようなアーキバスの連中ですら扱いきれない代物だから、そこまで脅威に感じる必要はないぜ。そんな化け物に出会ったときは自分の不運を呪うしかねぇからな。

SI-29: SU-TT/C

バックラーにしては衝撃軽減率が全シールド中最大という強みを与えられている。が、当たり前の話だがコイツ一本で敵の猛攻を全部防ぎきれるわけじゃねぇぞ。

再展開時の発熱量がネックで連続展開ができないのに加え、ダメージカットも低い部類なのが猶更だ。

防御性能が及ばないのは装甲の薄い機体であるほど身に染みるはずだから、コイツ頼みで痛い目を見ることは頭に叩き込んで、よく考えてから採用するんだな。

逆転の発想ではあるが、素の防御性能を高めた重量機体に衝撃軽減用として割り切った運用もできる見方もあるぜ。長いIG時間を生かしつつ通常ガードとしても避けにくいバズーカやグレネードに対する備えとしても上等ではあるから、姿勢制御の性能に不安が残るってヤツは試しに使ってみるのはアリだ。

発熱と冷却のパフォーマンスとして使いにくさは歪めないから、そこら辺の割り切った扱い方は慣れるしかねぇがな。

パルスシールド

VP-61PS

シールドを試そうという入門者の壁として、腕部武器の構え射撃などあらゆる動作で強制的なシールド解除と再展開を求められる点で振り回される小童が多い。

ヴェスパーもコイツを正式採用しているあたり性格が出てるというか、オーバーヒートの冷却性能から復帰も手早い、運用ミスの誤魔化しが効く連中の役人らしさが最大の長所かもしれねぇ。

イニシャルガードと通常時の防御の運用方針が定まっていない場合は、こいつで慣らし運転をしてみるのが定石ってところだろうが、カタログスペックで優等生ぶっても、実戦では器用貧乏止まりがオチだ。

戦闘スタイルを確立しながら物足りなさを感じる場合は、別のシールドを検討した方が可能性が広がる入門用の装備ということを念頭に置いてみるといいぜ。一周回ってコイツに決めるのも悪くはねぇ。

SI-24: SU-Q5

俺好みではあるが、IG受付時間の長さという魅力の割に肝心のIG軽減率が比較的低い部類。その追い打ちで冷却性能によるオーバーヒートの長さやら、安いには安いなりの理由が見えるのは否定できねぇ。

不安が残る防御力などカタログスペックとしてはEN負荷の低さという長所に目が行きやすいが、何よりコイツの強みは展開時の発熱の低さに対するIG展開時間1秒という破格のパフォーマンスにある。

低い発熱量を生かした連続発動とIG受付時間のバランスに目をつけ、ヴェスパーの連中と違ってとことんIGを意識した戦いを目指すならオススメではあるぜ。

コイツ頼みの守り一辺倒にならないことだけ気を付け、自分なりの機体構成を模索するなら、戦う場所を選ばねぇ頼りになる相棒となるだろうよ。

ミシガン曰くそこの野良犬がコイツの使い方について悩んでたらしいが、俺はこれ以上何も言わねぇしテメェで考えやがれ。

SI-27: SU-R8

ショットガンやらミサイルといったアラートが鳴らない厄介な攻撃の対処としても、通常時のガード性能とシールドを張り直せる回数という意味でコイツの信頼性は本物だ。

俺にとっては最も信頼がおけるシールドとして推しておくが。IGと通常ガード性能に大差ないから少々曲者であることは一言言っておく。

展開時の発熱量が小さく冷却性能も優れモノ。シールドを出したまま見合ってABやQBを交える戦法で機動力と防御性能を発揮すれば、装甲が薄い軽量機として舐めてかかった敵をも、泥沼に引きずり込むこともできるといったところだ。

特に通常ガード時の衝撃軽減に関しては、さっき挙げたバックラーSI-29: SU-TT/Cに次いで2位に位置している。

バズーカやグレネードのような姿勢制御と直接ダメージを両立してる武装には、リスクを取るIG狙いやバックラー系列のオーバーヒートによる使用頻度の制限を考慮すると、もっとも安定して効果を発揮できるシールドと俺は考えてるぜ。

お前らのような木っ端は知らんだろうが

ここまでの内容を一旦まとめとくが、

たとえ脆い高機動機体でも自由落下でENの息切れを防ぎつつ、シールドを構えるだけでも細かい被弾によって蓄積される機体のダメージやスタッガーの不安は軽減されるはずだ。

新入りの中には「シールドを使うより先に全部避ければいい」なんて調子こいたインテリ野郎もいるだろうが、俺の経験上そういう奴はどっかで見たような機体を組んで、同じどっかで見たような機体に相性差を覆せないままやられるのがオチだ。

しかもそれを開き直るような根性無しときてやがる。

お前らがだらしねぇパイロットになるのは勝手だが、その根性でミシガンの不興を買って一発でも殴られたくねぇと思うなら、間抜け面晒したラッキーパンチ狙いで戦うより先に、どうやって相手の狙いを崩して有利に立てるのかを一番に考えることだ。

俺のヘッドブリンガーも余程のラッキーパンチを食らわなきゃ、先にダメージレースで優位を取れるって寸法だが、勝てば相手も文句つけられねぇからな。

どれだけ泥を啜っても最後に立ってればいいって奴は、俺らを参考にするなり機動戦の備えとしてシールドの運用も考えていいだろうぜ。

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