作品解説 映画

どちらが“正しかった”のか――『キャプテン・アメリカ シビル・ウォー』の最後が残した「公」ではなく「個」としての友情の余地

2025/8/15

『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』は「#TeamIronMan優勢」「キャップ不人気」という空気が語られがちだった。だがその印象は、『アイアンマン』→『アベンジャーズ』の導線で入った観客の視点と、『キャプテン・アメリカ』三部作が一貫して問い続けた“個としての誠実さ”を見落とした受け止めのズレから生まれている。 本稿は、考察をベースに、スティーブが“国家ではなく個”を選ぶに至るテーマ線と、トニーの合理と暴走の同居、さらにジョン・ウォーカーへの継承までを一本に結ぶ。 また、ソコヴィア協定=外部統制は必要 ...

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ゲーム 解説

ブログ記事の「YouTube動画企画」開始のお知らせ

2025/8/11

いつもブログを読んでくださっている皆さまへ いつも記事をご覧いただき、本当にありがとうございます。このたび、ブログで書いてきた考察や感想を 動画化 してお届けする企画を始めました。文章だけでは伝えきれないニュアンスや、映像・音声ならではの臨場感を加えて、新しい形で楽しんでいただければと思っています。 記念の初投稿はこちら。 https://www.youtube.com/watch?v=mbEcqKcb9hk YouTubeチャンネル開設しました ブログでのテーマをもとに、自ら朗読+字幕形式で動画化してい ...

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ゲーム 解説

【CCFF7&FF7R考察】ザックスとジェネシスの対比。英雄の幻想。女神ミネルヴァに選ばれた存在について

2025/8/6

「英雄」とは誰のための存在か https://www.youtube.com/watch?v=p5D-8HDazuw 『クライシスコア FF7』は、ザックス・フェアという一人のソルジャーの物語を描きながら、同時に「英雄とは何か」という問いを深く突きつける作品である。その中で異彩を放ちながら立ち塞がるのが、本作のラスボス的存在として登場するジェネシス・ラプソード。そして、女神ミネルヴァの存在だ。 さらに、FF7アドベントチルドレンなどでザックスという「人間」が死後もライフストリームから独立して霊的に“生きて ...

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ゲーム 作品解説

【RDR2 考察】マイカ・ベルという家族になれなかった男について

2025/8/4

Red Dead Redemption 2(以下RDR2)に登場するマイカ・ベルは、プレイヤーであるアーサー・モーガンの視点からは「ギャングを裏切り崩壊に導いた男」として描かれる。彼は確かに暴力的で自己中心的、そして“憎まれ役”として物語を締めくくるにふさわしい存在に見える。 だが、物語を丁寧に追っていくと、マイカというキャラクターにはもっと複雑な側面が見えてくる。彼はダッチを裏切り、ギャングを壊すために動いていたのか?本稿では、マイカ・ベルという男が「裏切り者」である以前の問題として、何を求めてギャング ...

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作品解説 映画

映画『首』ラストの意味を解説|“首の価値”と武将の崩壊は何を示すか

2025/8/3

ラストの“首”が象徴するものは何か。戦国の価値観、権力装置としての暴力、人物の崩壊過程を追いながら、ビートたけし流の歴史解釈を読み解きます。『アウトレイジ』との連続性や他作との比較も交え、史実とのズレが物語上担う機能を明確にします。 北野武が演じてきた“終わりの語り部”としての顔 北野武という男を、ただの映画監督、あるいはコメディアンとして括るのは難しい。というのも、彼の制作してきた映画に流れるのは、暴力と権威の構造を見つめ続けてきた“語り部”としての冷徹なまなざしであり、そして彼自身が監督でありながらも ...

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ゲーム 作品解説

【FF14考察】ゼノスの道理と行動原理から読み解く旅の結末。FF14『黄金のレガシー』の課題点について

2025/7/31

ゼノス・イェー・ガルヴァス。『ファイナルファンタジーXIV』においても特に評価の分かれるキャラクターだ。「戦闘狂」「感情なき獣」と揶揄されながらも、物語の根幹に深く関わり続けようとプレイヤーの前に何度も立ちはだかった。だが果たして、彼は本当に「理解不能な悪役」だったのだろうか? ゼノスという旅人(ヴェトル)について 個人的にゼノスはFF14の物語において単なる「ヴィラン」や「怪物」では語り尽くせない、非常にユニークで異質なNPCだった。むしろ彼はFF14が積み重ねてきた「世界・共存・対話・正義」の物語に対 ...

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ゲーム 作品解説

【FFX-3】新作の構想とFF7の「神羅」が繋ぐテーマとは。死者と記憶の『情報化』を描いた両シリーズを整理してみる

2025/7/29

今回はFF7シリーズ考察からちょっと脱線して先にFF10に触れてみます。最近はワッカさんやら歌舞伎劇場化やらも好評な本作。 ですが、結局「例の新作のウワサ」についてはどうなんだよっていう方に向けて、制作陣的にやりたいことはこういうことかもね的な勢いとノリで語っています。一応、FF7シリーズの根底に関わってくる部分もあるのでそちらの解説考察に向けながら、FF10-3に向けた補足でネタバレ全開として語ってもよろしいですかな?的なノリでお付き合いください。 死者の記憶を「情報と資源」とする思想──幻光虫とライフ ...

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社会 解説 雑記

自己紹介|ADHD等の「発達障害」や内面を明かすのに言葉にならない抵抗感や悩みについて

2025/7/23

自分がADHDとASDの併発であると診断されたのは、つい最近のこと。昔から落ち着いた子や穏やかな雰囲気があるように言われますが、症状としては頭の中で「思考の切り替わり」が激しい上に「構造化」「論理的解釈」などの傾向が加わっているもの。なので「他人の行動や言動を解き明かそうとする」または「意図を過敏に読み取ろうとしてしまう」というのが基本状態としてあります。 この結果として知覚過敏になりながら現実に振り回されることで「考えすぎて疲れやすくなる」こと。また「自分と他人の境界が混ざる」といったストレスを感じるこ ...

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作品解説 映画

『キャプテン・アメリカ ファルコン&ウィンターソルジャー』解説考察 “盾”を巡った神話への批評。「象徴」の存在意義を問いかける物語

2025/7/14

『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』は、一見するとキャプテン・アメリカの継承譚に見える。だが、その実態は、もっと根源的な問いを内包した作品だった。それは「象徴とは何か?」というアメリカという国そのものに突きつけられた問いだ。 2020年といえば病原菌によるパンデミック、BLM運動、トランプ政権の混乱、連邦議会襲撃などアメリカ社会はかつてないまでに分断し、混乱していた。『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』は、まさにその現実と呼応するように生まれ、スーパーヒーローという“神話的象徴”を徹底的に問い直すこと ...

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作品解説 映画

時代を先取りしすぎた『スパイダーマン3』の再評価について

2025/7/10

2007年に公開された『スパイダーマン3』は、サム・ライミ監督による三部作の締めくくりだった。シリーズを通して「ヒーローとは何か」という王道の問いを誠実に描き続けてきた無印スパイダーマン。しかし第3作目となる本作は、当時のファンや批評家から「敵が多すぎる」「詰め込みすぎ」「トーンが散漫」といった評価を受け、シリーズでも特に評価が低い作品とされていた。 だが近年では、かつての“問題作”が再び脚光を浴びている。『スパイダーマン』シリーズは俳優ごとに区切られている中でも特に『ノーウェイホーム』に収束させたことで ...

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元演劇畑の読書家ライターという美の探究者による、

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