ここまでついてきてくださった皆様へのお礼
今回は完全な余談記事となります。
更新履歴をご覧になって頂けるとわかりますが、自分の場合はAC6発表前から細々と書き進めていました。
実を言うと殆ど投げ出していたような形で、好きなことを優先してブログに書き連ねていたのですが、まさかのAC6発表後に過去記事が一気に伸びていたので、海外の方にも見て頂けている以上、本腰入れてやらねばという使命感が出たのは大きかったです。
あとは、ツイッターなどSNSでのリツイートやイイネで宣伝して下さった方々のおかげで、モチベーションを高められています。ここまで更新し続けてきたAC記事をご覧になってくれた皆さまには感謝しかありません、本当にありがとうございます。
なにはともあれ、ACシリーズ初見にも人気を集めた名作である4シリーズの本編の内容の解説&考察はひとまず落ち着きました。
身辺が落ち着いたら、動画等の他の媒体でもまとめてみようかとも考えてはいるので、もしその時が来たらよろしくお願い致します。
新作発表前から解説&考察記事を書いていた理由について
faは世界情勢や状況を俯瞰できる冷静な視点をプレイヤーに与えないままでしたので、難解な設定に基づいたストーリー中の未解決要素はプレイヤー自身の気づきによるものが多いです。
問題提起や謎かけ自体はさり気なく作中触れていたり公式資料集でも少しやっていますけど、SNSや動画サイトにおいても企業打倒を掲げたORCAを信じているプレイヤーが今も多いあたり、情報の供給量が主人公の主観に偏っていた結果、この作品に対するプレイヤーの感情移入としての効果は絶大でしたが、落ち着いてストーリーを振り返れる場所がネット上でも少ないというのは、自分がこのシリーズ作品の解説を始めた原動力だったかと思われます。
企業の意向を無視して独断に走ったウィンディーと一緒にクレイドルの人命を守るエンディングが「企業連ルート」と呼称されてしまったりなど、ファンとファンの間で情報が錯綜してしまい「共通認識として作品を語れる部分が少なくなってしまっている」ことが、faのストーリーの難解さに直結していると記事を書いていてマジで実感しました。
そういう意味でも、深読みのし過ぎやそこまで考えられてないでしょと言われてしまったら自分は頷くしかないので、こういう違った視点も兼ね備えたストーリー解説やら考察記事が、同じ作品ファンである読者の皆様に新たな気付きやらで面白いと思って頂ければ何よりです。
筆者の解説や考察記事も、どちらかと言えばメルツェルや王小龍のような裏方が好きだからこそ焦点を当てた形で、その存在感の割に語られにくい彼らの作中の行動や影響などを読み解き、作中の出来事や目的をしっかり捉えようとして獲得できた視点から行き着いた見解です。
「このサイトが勝手に言ってること」として読んで頂けるとなんとかギリギリ気楽な読み物となれると思います。構想的には4系統の続編となっているであろう『V』とか他のシリーズ作品の記事でもどうかついてきてくださると嬉しいです。何卒お願いしますホントに。
シリーズ最も「プレイヤー」に焦点を当ててくれたAC作品
どこの誰か明言されてないナレーションでストーリーの要点をまとめようとしたことがfaのストーリーをややこしくしているのは、情報を整理していて無茶苦茶感じました。
前作AC4ではエミールというちゃんとしたキャラクターが語り手だったのが尚更。
前作であるAC4は理路整然と大局が進み、歴史ドラマの如く物語が語られていくのですが、言ってしまえば主人公キャラクター「アナトリアの傭兵」とヒロインであるフィオナのラブロマンスがメインだったので、プレイヤーは映画を観る観客感覚でプレイできる作品でした。
faはそんな前作と対照的に「プレイヤー自身」を主役に仕立てて問いかけるようなゲーム作品にしようとしたのは、おそらく皆さんも感じられたかと思われます。
依頼主に振り回される一傭兵として生きるプレイヤーの感情移入を最も優先したため、世界情勢をあまり深く考えさせずに気持ちよくロボットを動かして遊ぶことを重視した、エンターテイメントという面でシリーズ最も親切心を示したAC作品だったと思ってます。
しかし、タイトル通り「答え」という物語のテーマ上、視点の違いによるキャラ毎の情報量の差というのは、作品を全体的に読み解く上で欠かせない要素。
24時間体制で出撃し続けるラストレイヴンですらエド・ワイズのような情報屋が戦況を教えてくれたり、他のレイヴンからのメールの存在によって、どういったものが「プレイヤーが取り組むべき謎」として残されているのか、情報を提示し続けてくれてました。
主人公の主観を通して手探りでプレイしながらも、見つけた疑問点は資料集などを漁りつつ解答に近いものを見つけるしかないのは、万人受けを目指せたAC作品ながらも、良くも悪くもフロムゲーの色を取り除けなかったのかなとfa記事を書いていて思ってもしまいました。
虐殺ルートの相棒を務めた古王なんて「サーダナの意匠を継いでいる」というコンセプトですが、おそらく設定が開示されることも無いであろう謎しか残されていないキャラクターになっています。
プレイヤーに最大限に寄り添ったであろうこの名作ナンバリングを基準に考えてしまうのはなかなかハードルが高く、『アーマード・コア』が世界中の人にプレイ体験のみならずストーリーまで楽しんでもらえるかどうかは、新作が明かされたAC6がまだ未知数ではあるので『V』シリーズのように人を選んでしまった作風になったとしても、広い心で受け入れていきたいなと思った次第です。