FROM SOFTWARE ゲーム 作品解説 解説

リンクスの実力を暗示する数値について

リンクスのランクと真の序列

AC4当時のリンクスがどのくらいの立ち位置なのか。まずは以下のランク通りに並べてみる。

No.1 ベルリオーズ/シュープリス
No.2 サーダナ/アートマン
No.3 アンジェ/オルレア
No.4 レオハルト/ノブリス・オブリージュ
No.5 メアリー・シェリー/プロメシュース
No.6 セロ/テスタメント
No.7 テペス=V/シルバーバレット
No.8 王小龍 / ストリクス・クアドロ
No.9 サー・マウロスク/ラムダ
No.10 メノ・ルー/プリミティブライト
No.11 オービエ/メメントモリ
No.12 ザンニ/ラフカット
No.13 パルメット/アンズー
No.14 シェリング/クリティーク
No.15 アンシール/レッドキャップ
No.16 霞スミカ/シリエジオ
No.17 K.K/リバードライブ
No.18 スティレット/レ・ザネ・フォル
No.19 フランシスカ・ウォルコット/ヘリックスI
No.20 ユージン・ウォルコット/ヘリックスII
No.21 P.ダム/ヒラリエス
No.22 ミセス・テレジア/カリオン
No.23 UNKNOWN
No.24 ワカ/車懸
No.25 ポリスビッチ/バガモール
No.26 ナジェージダ・ドロワ/ファイバーブロウ

※以下オリジナル以降に登録されたリンクス

No.27 ミヒャエル・F/カノン・フォーゲル
No.28 シブ・アニル・アンバニ/キャリオンクロウ
No.29 UNKNOWN
No.30 ド・アウリエル/ナル
No.31 セーラ・アンジェリック・スメラギ/ブルー・ネクスト
No.32 エンリケ・エルカーノ/トリアナ
No.33 真改/スプリットムーン
No.34 イアッコス/アニマ
No.35 ユナイト・モス/タイラント
No.36 ローディー/フィードバック
No.37 エイ=プール/ヴェーロノーク
No.38 ヤン/ブラインドボルド
No.39 4主人公(アナトリアの傭兵)
No.40 ジョシュア・オブライエン/ホワイト・グリント

ネクスト戦においてあまりに合理的なアセンブルとサイティング技術で名を上げてしまったローディー先生という製作陣にとっても真の例外はありましたが、概ね実力的にはランク通りと言っても差し支えない解釈で当時はプレイしていたプレイヤーが多いかと思われます。

こうしてランクを整理してみるとGAのNo.10メノ・ルーに続くGAオリジナルリンクスが誰一人いなかったり、あれほど言動が濃かったボリスビッチさんがほぼ最下位など色々面白い要素が見えてきますね。

とはいえ、ここで気になるのは、本当にオリジナル達はこのナンバー通りの実力順であるのかという点。

4の時代におけるリンクス達は企業陣によってナンバーを与えられており、特に国家解体戦争時に活躍したオリジナルリンクスのメンバーたちは戦争での功績を序列として整理されている。

しかし、オリジナルたちが参加した作戦の重要度や規模も当然問われるため、はたしてランクとして機能しているのかという疑問は正直あります。そして何より国家相手であれば、ネクスト同士の戦闘は起きていなかったことも大きいでしょう。

ネクストが好き放題に暴れられるであろう戦争を参考にした、このランクに意味などないという意見を持つプレイヤーの方もおられるかと思います。

それでも、アナトリアの傭兵と似た存在と呼ばれたイレギュラーネクストとして登録されていないバルバロイを駆るホワイトアフリカの英雄アマジーグなど、リンクスとしての実力的にはどの程度の位置なのか、気になりながらも曖昧な人は多いかと思われます。

では、この企業に与えられたナンバーとプレイヤーの所感以外に、リンクス達の実力を示している要素はどこにあったのか。

それは、シミュレーターでの賞金とFRSメモリに記載されていました。

FRS総量とリンクスの査定額

FRS(Fractional Regulating System)という専用制御システムがネクストには搭載されており、専用のメモリチップを用いて性能を強化することができる。

このチューン要素は4とfaにおいて機体図面を読み込む際に、参考にした機体のチューン内容もコピーすることができます。その割り振られているメモリ量は個人毎に異なり、単純に考えてみればランクに応じて機体のカスタマイズに力が入っているとして、ランクと大差ない序列になるだろうと考えられますが、結論から言うとそれはノーです。

実際に以下のようにまとめてみました。

No.LinksACComittedRewardFRS総量
-ススアシュートミニアマグリブ50,000c120
-アマジーグバルバロイマグリブ320,000c160
40ジョシュア・オブライエンホワイト・グリントアスピナ500,000c337
39アナトリアの傭兵PLAYER ACアナトリア-c-
38ヤンブラインドボルドアルドラ270,000c170
37エイ=プールヴェーロノークレオーネ50,000c65
36ローディーフィードバックGA50,000c35
35ユナイト・モスタイラントGA50,000c30
34イアッコスアニマBFF70,000c10
33真改スプリットムーンレイレナード70,000c200
32エンリケ・エルカーノトリアナGA150,000c60
31セーラ・アンジェリックブルー・ネクストレオーネ80,000c100
30ミド・アウリエルナルオーメル130,000c60
29(MISSING)---c
28シブ・アニル・アンバニキャリオンクロウイクバール120,000c85
27ミヒャエル・Fカノン・フォーゲルローゼンタール150,000c90
26ナジェージダ・ドロワファイバーフロウイクバール120,000c55
25ボリスビッチバガモールテクノクラート80,000c90
24ワカ車懸有澤200,000c95
23(MISSING)---c
22ミセス・テレジアカリオンGAE125,000c130
21P.ダムヒラリエスアクアビット90,000c140
20ユージンヘリックスIIBFF210,000c105
19フランシスカヘリックスIBFF150,000c105
18スティレットレ・ザネ・フォルメリエス100,000c150
17K.Kリバードライブイクバール110,000c125
16霞スミカシリエジオレオーネ320,000c320
15アンシールレッドキャップBFF100,000c145
14シェリングクリティークアルドラ260,000c170
13パルメットアンズーオーメル150,000c215
12ザンニラフカットレイレナード150,000c210
11オービエメメント・モリレイレナード150,000c185
10メノ・ループリミティブライトGA250,000c280
9サー・マウロスクラムダレオーネ200,000c260
8王小龍ストリクス・クアドロBFF250,000c315
7テペス=Vシルバーバレットアクアビット200,000c285
6セロテスタメントオーメル500,000c337
5メアリー・シェリープロメシュースBFF250,000c335
4レオハルトノブリス・オブリージュローゼンタール250,000c300
3アンジェオルレアレイレナード320,000c330
2サーダナアートマンイクバール450,000c320
1ベルリオーズシュープリスレイレナード450,000c335
総合的最高評価=セロ and ジョシュア・オブライエン

どう足掻いても評価されてないローディーが目立つ。

PS3版のアナトリアの傭兵は入手可能なFRSメモリ上限が300に対して、上記のように他のトップリンクス達はそれを軽く上回っています。

最後の登録ナンバーであるNo.40のジョシュアは最初期からAMS被検体としてネクストに搭乗し続けていたこともあり、国家解体戦争には参加していなかったものの、主人公と並ぶイレギュラーの一人として数えられるほどの作中屈指の実力者であり、まさに例外中の例外。

ストーリーの進行度や敵を倒したことで入手できる点から、AMS適正や戦闘経験による機体の最適化によってFRS総量が増えるという解釈も可能ですが、とりあえずオリジナルである彼らも決してランク通りというわけではありませんでした。

特に賞金に関しては顕著で、与えられたナンバー自体は功績を示しているだけで、リンクスとしての評価額は別であることを示しています。

本当の実力派リンクスを整理してみよう

このFRS総量と賞金額も合わせた視点を獲得してみると面白いことが起きており、代表例として分かりやすい面子を一部紹介します。

まずはアナトリアの傭兵の越えるべき壁として多くのプレイヤーを苦しめたNo.14 シェリングさん。

アナトリアの傭兵と同じレイヴン出身者としてシェリングはFRS総量170というランクの割に多いとは言い切れない平均的な数値。

しかし、そんな彼の賞金に注目してみると、なんと他企業の一桁のトップランカーに比肩している。

クリティークの完成度の高さも勿論ありますが、戦争時の出撃機会やアルドラ社としてグループ内での地位が関係していたからかオリジナルとしての戦績は上位陣に及ばないものの、設定的にもネクスト戦力としては企業側から圧倒的な評価を受けていることが窺えます。実際、彼の強さに関しては異論を挟むプレイヤーも少ないでしょう。

あとは我らがセレン師匠の若かりし頃であるNo.16 霞スミカ

出撃機会が少なく、謎の多い女性オリジナル。その機体にはレオーネの最新鋭パーツが使用されており、実質的な、同社の最高戦力と目されている

AC4 霞スミカ紹介文より引用

No.9のサー・マウロスクが国家解体戦争時の戦績が最も高いインテリオル陣営のリンクスでありながら、実は彼女の方が色んな要素で上回っています。出撃機会も少なく、戦争に積極的に投入されたわけではなかったのにもかかわらず、FRSメモリはリンクス達の中でも最高基準で、賞金額も実質的にはインテリオルのトップリンクスとしての評価を受けている。

こんな人をシミュレーションで相手取り続けていた首輪付き君もそりゃ強くなるわ

ナンバー的には一つ上であるNo.15 アンシール君が割と戦果が大きいと言ってもピンと来ないというか、むしろ前後の圧倒的な二人の存在感や、ナンバーに不相応な賞金額から、彼がいかに姑息にポイントを稼ぎ続けたのか伝わるかと思います。

BFFの場合はウォルコット姉弟に関しても、特に弟の方が期待されていたっぽいですね。

非オリジナル組で目立っているのは、アルドラ社の新人枠としてNo.38のヤンも企業からの評価額が高く、紹介文曰く出撃したすべての作戦で圧倒的な戦果を収めている。FRSも付近のランカーに比べると圧倒的に上回っていますね。何故本編で出さなかった。

そんなヤンと似た存在なのがレイレナードの真改で、彼の場合はテスト機体搭乗員から適正の高さを示している新人枠でFRSメモリが200と割と高い。しかし、実戦経験が足りないからか賞金自体は70000cと少ないです。それでも平均的に質が高いと言わざるを得ないレイレナード社の要となる後輩として、あのまま会社が存続していたらヤンと同じ評価を受けていたことでしょう。

これらを踏まえるとレイレナードとインテリオルが最高のネクスト戦力を揃えてる中、GAとイクバールが身内のゴタゴタでトップランカーを失い、実質セロとレオハルトだけでリンクス戦争に突入したオーメルジョーク。やっぱり頭悪かった。

個人的には、4機相手に粘りながら削ってるミドとレオハルトは査定額的にもっと評価されてほしいと思ってる。

faに関しても探りを入れてみたら、アレってなる要素は見受けられるのでご自身で調べてみるのも面白いかもしれません。新作であるACⅥでこういうランカーたちが登場したら、こういった要素から価値基準を推し量るのも、楽しいと思います。

こんな感じで、リンクスとしての実力を測る基準としてお金は大事という話でした(適当)

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